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働くってことは本当に人を成長させる。
定着支援のたびに感じることだ。
昨年の春、大学を卒業して就職した男の子。
学生時代に出会い、個別支援を続けて就職した彼。
彼はとても優しい子に、他人の気持ちを考えられる子に、
育てられてきたようだった。
それはとても尊く、大切なこと。
自分の良さとして、自信を持っていいこと。
けれども、何とも弱すぎる。
主張する力や、自分で判断する力が足りなすぎる。
卒業直前、彼は3社の内定を得た。
その中で、最も彼のよさを活かしながら、
人として成長できるであろう企業はどこか。
そう考えたとき、私の中では明確にある1社を指し示していた。
しかし、当然ながら就職は彼の人生であり、決めるのは彼自身だ。
意思決定の助けとなるであろう情報を提示し、
自身の置かれている現状やこれからのビジョンについて考えさせ、
そうして彼は、私とは異なる1社を選択した。
就職後の定着支援サービスを案内して彼を送り出してから、
早1年になろうとしている。
この間、何度か近況報告があり、
心が折れそうになる度に、相談があった。
研修期間を終え、彼は九州に配属された。
その報告があったとき、思った。
なるべくしてなった、来るときが来たと。
近年、国は若者の労働力確保のために、
労働法の周知活動やいわゆる『ブラック企業』の公表など、
労働者を守る仕組みを強化している。
首都圏では、それらの施策が比較的行き届いている、
あるいは、不足が判明すれば即座に若い労働者たちから足元をすくわれる。
対して、地方では旧態依然としているところもまだまだあるだろう。
その地域の特色や事情というものがあるはずだ。
彼はそんな環境の中で、強くなること、成長することを強いられることになった。
しかしこれは、彼には必要な道程だったのだと思う。
幸せなことに、彼には素直さがある。
定着支援サービスがあると聞けば電話をしてくるし、
こんな対処法を試してはどうかと提案すればそれを試す。
そうして今年の正月に彼は言った。
「学生の頃に比べたら、この9ヶ月でずいぶん強くなったと思う」と。
今辞めるのは中途半端で悔しい、
もっと成長するまでは諦めない、
そう宣言して、九州に戻って行った。
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- 2017/02/03(金) 21:54:19|
- 生き方
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