親子の成長


幼い子どもを二人連れて、タクシー待ちの列に並ぶお母さん。
下の子を抱っこひもで抱いて、片手にはベビーチェアを畳んで持っている。

上の子は、列が進むにつれて前に歩み出す母に手を伸ばして泣き叫ぶ。

お母さんは、振り返りはするものの子どものもとへ歩み寄ろうとはしない。
逆に「こっちに来て」と手を伸ばすだけだ。
たった一歩後戻りして、伸ばしたその手で抱き寄せてあげればいいのに・・。


そのうちに泣き声は大きさを増して、「抱っこ」とまで言い出した。
お母さんは、抱っこできないという。
「ねえ、お母さんを見て。抱っこできると思う?!
できるかどうか考えてから言って!」

見るに見かねて、列の前にいたおばさんが言う。
「先に乗りなさい。」
次に来るタクシーを先に譲るというのだ。
他にも何か、お母さんに話しているようだった。

それからお母さんは、やっと空いている方の腕で子どもを抱き寄せた。
途端にその子は泣きやんで、それどころか微笑みさえした。

・・ほら、そういうことなんだよ・・
ただ心もとなくて、寂しくて、ギュッてしてほしかっただけなんだ。


親の価値観で、親の常識で、子どもを叱っても伝わらない。
子どもが何を求めているのか、ちゃんと向き合って考えもしないで、
一方的に「私は今それどころじゃないの」と言っても、
伝わるわけがない。

もちろん、子どもの求めるものをすべて与えればいいと
言っているのではない。
ダメなものはダメだと言うべきだし、分別は教えるべきだ。

ただ、それがなぜダメなのかをきちんと教えられるか、
親の感情にまかせて「ダメ!」と切り捨ててしまうのか、
その違いについて考えてほしいと思う。

子どももひとりの人間で、人格がある。
それにきちんと向き合って、一緒に考えて、
一緒に成長していくのが親子であるはずだ。

そしてそれは、私たち支援者がクライエントと向き合うことと、
とてもよく似ている。


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  1. 2016/11/23(水) 14:20:07|
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役割を考える


今年のプロ野球日本シリーズは、久しぶりにおもしろかった。
連日しびれるような展開の中、
両チームの思いやチームの力、監督の采配に思いを馳せながら楽しんだ。

その日本シリーズ、第6戦。
この日、大谷翔平はベンチにいた。
初日の登板から連日バッターとして活躍し、疲れていたはずだ。

その大谷が、ネクストバッターズサークルに姿を現した。
その男は、ネクストに入るだけでピッチャーの心を乱してみせた。
入団から4年間進化し続け、今年も大きく飛躍した男の、為せる業だろう。

自分が何のためにそこにいるのか、チームの中での自分の役割は何なのか。
それを考えることは、仕事をするうえで常に意識すべき重要なことのひとつだ。
チーム内での役割、今日の試合での役割、『今』の流れの中での役割。
それらをしっかり考え、理解して、役割を果たす男。
さすがにこれだけの実績を残すプロだと、思わずにはいられない。


就職して間もない若者たちには、
自分の役割を考えること、仕事の全体像を知ろうとすること、
全体の流れを捉えて、自分のすべきことを考えること、
そういう考え方が足りないと言われる。

コミュニケーションの何たるか、
チームワークの何たるかを、
学生のそれと勘違いしている。

ネットを介した一方的な、顔の見えない、
『今ここ』で向き合わない選択も可能な、
けれどもとても多くの人たちとつながっている気になってしまう、
そういうコミュニケーションが彼らのコミュニケーションなのだ。

そうやって育ってきた若者たちは、
社会の一員としてチームで働くこと、
仕事の全体像や流れを知ろうとすること、
その中での自分の役割を考え、行動すること、
そういうことを考えられないまま社会に放たれ、
やがて近い将来、せっかく就いた仕事を辞めてしまう。


日本ハムファイターズというチームを、
栗山監督や、大谷翔平という選手を、
よく観察してみるといい。
『自分の役割を考える』ということがわかるだろう。


  1. 2016/11/03(木) 15:21:58|
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